部活をしない部活モノ?

 みたいなことを、誰かが言っていたような……、あ、fruitskukuruです。
 ドンピシャは感性の問題になるので無理かと思いますが、日常を舞台にして、日常を飛び越えていくハイテンション? な雰囲気と解釈して。

究極超人あ~る (1) (小学館文庫)

究極超人あ~る (1) (小学館文庫)

 のっけから、古いですな。光画部という写真部に、アンドロイドが乱入して、ドタバタな日常を送るっていう、今では古典(?)的名作。

それでも町は廻っている 5 (ヤングキングコミックス)

それでも町は廻っている 5 (ヤングキングコミックス)

秀作。日常乖離度はそれほど高くないですが、迷探偵、ご近所メイド喫茶モノ。主人公がお馬鹿で、見ているだけで楽しいです。でも、ちょっとシットリ系かなぁ。

アベノ橋魔法☆商店街 Vol.1 [DVD]

アベノ橋魔法☆商店街 Vol.1 [DVD]

 ガイナックスつながりで。あるみとさっしが毎回色んな世界へ飛ばされる、ドタバタファンタジー陰陽パロコメ(?)。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

 文芸書の皮を被ってますが、大学生の二人が京都の謎な部分に巻き込まれる、やたら変人率高しでなんでもありの、ラブリーなストーリー。

 ただし、劇場版1作目とミニパトとテレビ版の一話完結話に限る。日常を舞台にして日常を超越したお祭り騒ぎな毎日の、東京湾埋め立て地の警察官たちの、哀愁漂うサラリーマンモノ。コメディタッチが秀逸で、くどすぎない(でも濃ゆい)押井節が極上です。

 江戸時代の長屋を舞台に、月まで花火(ロケット)飛ばそうぜ! を結構本気にやっちゃう時代劇。ミュージカル原作のためか、テンポが良くてセンスも光ってましたが……今ならノイタミナとかの方が似合ってたのかなぁ。

 
 挙げていて、何か違うというか……日常的な血圧の差かなぁ、とか。あと、普通に選択が古い(笑
 ここに書くのは憚られますが、いわゆるエロゲーって、ハイテンションな日常多いよなぁ、とか。
 あ、ちょっと雰囲気違いますが、お祭り系というか、ハレ日常系で、

人類は衰退しました (ガガガ文庫)

人類は衰退しました (ガガガ文庫)

 田中ロミオ氏のセンスが抜群の、遠い未来の妖精譚。無秩序に暴走していく妖精さんたちが極上にかわいいです。

とある自分内ジャンル

フリクリ DVD-BOX

フリクリ DVD-BOX

↑傑作。もう子供じゃないと思ってる背伸びした子供が、思春期のあれこれに激突してじたばたする系の話。その合間に巨大ロボと戦ったり宇宙人のお姉さんに原付で轢かれたりする。
百舌谷さん逆上する 1 (アフタヌーンKC)

百舌谷さん逆上する 1 (アフタヌーンKC)

↑傑作。ツンデレをコミュニケーション不全として捉え、分かり合えない事、うまく伝えられない事にじたばたする話。主人公達がとんだSMカップルで、「ドMとはスーパーヒーローのようなものだ」はけだし名言。常にギャグを忘れないのはいい心がけだと思います。
サマーウォーズ (角川文庫)

サマーウォーズ (角川文庫)

↑快作かつ怪作。夏休みを利用して一族大集合していた長野の旧家の面々と、美人の先輩のお誘いによりなぜか同席していた天才少年が、時を同じくして起こった無敵の電脳ウイルスによる世界の危機と戦う話。作品の軸が多すぎて捌ききれて無いんだけど、そこは剛腕で押しきります。
友達100人できるかな(1) (アフタヌーンKC)

友達100人できるかな(1) (アフタヌーンKC)

↑秀作。なぜか宇宙人に友達100人作る事を要求された小学校教師が、子供時代に戻って強くてニューゲームな学校生活をする話。『神のみぞ知る世界』と同種ですけど100人は長い道のりだなあ。↑佳作。アニメみたいな恋がしたい高校生男子の話。いまのとこアニメ部と生徒会の抗争がメイン。
涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

↑ご存知人気作。世界の狭さと自分の小ささに反発し抵抗する女子をみんなで見守る話。趣味悪いなー。学園フォーマットにSFの盛り合わせ。地の文の一人称がバロック


なんかこういうの好きなんですよ。
テーマや特別な状況がきちんと話の中心にすえられたウェルメイドな物語を指向しながらも、作者も想定読者もちょっぴり大人(オタク)すぎたものだからついついオモシロ要素追加しすぎちゃってる作品。
話の骨格自体はしっかりつくってるのだけど、それ以外の全てに全然抑制がきいてなくて、全体にすげーハイテンションなの。


なんかいい呼称あるかなあ。[強化型ヤングアダルト]とか?うーん。
あと、他に似たような作品があったら教えてもらえると嬉しいです。


hatikadukiでした。

とよ田みのる 『ラブロマ』

 長梅雨、台風、大地震と、何気に天災被害の多かったこの夏、ノリピー騒動で誤魔化されている間に衆院選も終わってしまい、結局民主圧勝かよ、大衆は本当にマスコミに操作されすぎやな! な今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか、fruitskukuruです。

 さて今回は、そんな欲望と汚職既得権益にまみれた汚い世界なんてどうでもいいから、心洗われるような真っ白な物語に救われたい、という気分に、この一作。

ラブロマ(5) <完> (アフタヌーンKC)

ラブロマ(5) <完> (アフタヌーンKC)

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松田未来 『Unlimited Wings(アンリミテッド・ウィングス)』

 世界陸上、全国高校野球大会も閉幕し、いよいよ夏も終わりという気分が盛り上がってきた昨今、世の中にはそんなメジャーな大会ばかりでなく、全国大会といっても数十人な色んな夏も、知らないだけでたくさんあったんだろうなぁ、な今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか、fruitskukuruです。

 さて今回は、俺はメジャーな大会よりも、誰も知らないマイナーな大会の方がドロ臭くて熱くて好きだぜ、という気分に、この一作。

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川上稔 『境界線上のホライゾン』GENESISシリーズ

 夜風に虫の声が混じり、少しずつ過ごしやすくなっている昨今、夏休み明けに危惧される新型インフルエンザの第二次感染拡大が果たしてあるや否やが心配な今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか、fruitskukuruです。
 さて今回は、爪が皮膚に食い込む勢いで力拳を握りたい、熱い物語を求める「男の子」を満足させたい気分に、このシリーズ。

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ストライダー飛竜〜「貴様らにそんな玩具は必要ない」

 最近ニコニコでストライダー飛竜を見て以来、私の中で10年ぶりにストライダー飛竜がマイブームを迎えています。

 ストライダー飛竜とは面クリア型のアクションゲームですが、全五面の合間合間に印象的な台詞が入り、映画を見ているような錯覚を覚えます。

 東風「バカな奴め、空中戦間バルログがある限り、我々は負けはしない!」

 飛竜「貴様らにそんな玩具は必要ない!」

 冥王グランドマスターストライダーか、奴を生かしてユーラシア大陸から出してはいかん・・・」

 ハンター・ソロ「承知・・・した・・・」

 さてこちらがストライダー飛竜2です。

 私はこの動画のストライダー飛竜と冥王グランドマスターとのやり取りが大好きです。

 こちらはナムカプ
 
 


 かたや人類の幸せという自らの崇高で身勝手な目的のために世界を一度滅ぼした男と、それを阻止するために戦い、敗れて後、2000年の時を経て果たせなかった任務を果たそうとするプロフェッショナル。

 その超人同士の戦いの構図を見ていると、男の血が沸き立ちます。

 同じようなエゴとエゴとのぶつかり合いの構図としては、ルパン対複製人間(マモー)が有名でしょうか。

 まぁこれに限らずゲームの主人公はエゴイストが多いんですけどね。ただ、世界の破滅を望む最高権力者対暗殺のプロフェッショナルと言う状況は今までのゲームとは一線を画した薄暗さがありました。

 暗く、重く、されど熱い。

 そして彼らには一つの共通点がありました。自らの存在意義の為に互いのエゴをぶつけ合い、そのエゴを押し通そうという傲慢さが。

 冥王は旧世代の人類を焼き殺して自らの手で生み出した人類によるミレニアムを作る事。

 「死ね、古き神の子ども」

 飛竜はプロフェッショナル殺人集団ストライダーズのトップエリートとして、この世界を牛耳る相手にも臆することなく任務を遂行しようとするプロとしてのプライド。

 「貴様らにそんな玩具は必要ない!」

 旧作では飛竜が勝利を収めたように見えましたが、実は冥王は生きていて人類抹殺を完遂して自らの手で生み出した人類で地球を埋め尽くす事に成功しました。

 それより2000年の時を経て、同じ過ちを犯す人類に見切りをつけたのか、冥王は外宇宙へと旅立とうとします。

 ストライダーズ機関は裏切り者の元特A級ストライダーの飛燕の裏切りにより壊滅しましたが、それでも飛竜はかつて自分に下された任務を遂行しようとします。

 もはや彼が帰るべき組織はないのに。今は無い組織の任務を果たすべく、冥王を倒す為の凶刃を振るう彼の執念は、まさしく強靭にして狂人のそれです。

 そうした男の意地とプライドとエゴがぶつかり合うこのゲームが私にはとても魅力的に映ります。
 
 現実の社会が個人のエゴを押し殺し、周囲にあわせる必用があるだけに。社会の維持の為にはそれもやむを得ませんが。

 「飛竜、お前はあの飛竜なのか。二千年前に果たせなかった任務を今此処で果たそうと言うのか」

 この問いに飛竜は応えることなく己の愛刀のサイファーを冥王に振るいました。まるでそれが答だといわんばかりに。

 貴方も飛竜と共にストライダー(野を馳せる者)になり、雪原を駆け、空を飛び、宇宙船を切りませんか。

 因みにカテゴリの「実は女性にも」は間違いではなくて、飛竜と飛燕とのやりとりが一部女性の間で盛り上がった事から来ています。

 飛燕「飛竜、あの方に逆らう事は無意味だ! 私と共に来い!」

 飛竜「素人めいた事を言うな、俺たちはプロだ・・・」

 なんでも上記の会話が飛燕のプロポーズに聞こえただとか。

 ネットは広大だわ・・・。